ウサギノネドコ図鑑18 ツノゼミ

現在、ウサギノネドコ カフェにて展示していますこの模型。
「なんじゃこりゃ???」と思わず叫んでしまいそうな造形ですよね?

これはゲームや映画などの架空世界の生物ではありません。現在の地球上に生存している「ツノゼミ」という昆虫の模型なんです。

モデルになっているのは南米に生息する「ヨツコブツノゼミ」というツノゼミの一種。実物の35倍スケールで製作されています。

ツノゼミはカメムシ目に属する昆虫で、ツノゼミ科には3000を超える種が知られています(同じカメムシ目ではあるものの、セミとは遠縁)。

このツノ、「前胸背板(ぜんきょうはいばん)」という部位が膨らんでいるのですが、何の役割でこのような造形に至っているかはまだ解明されていないとか…。

横から見るとこんな造形。

実はよーく見ると、模型の手前には1cmにも満たない実物の「ヨツコブツノゼミ」も展示しておりまして…

「あ!同じかたち!」とお分かりいただけるかと思います。

ヨツコブツノゼミの模型の製作者は吉田雅則さん。
Sola cube Microのミクロ生物のモデリングもしてくださった方でもあります。

九州大学総合研究博物館で行われた「新種発見!昆虫冒険紀行」のために模型は製作されましたが、ウサギノネドコで展示している模型はその簡易塗装バージョン。博物館で展示した模型とは別の模型を展示しています。

こちらは3D造形されたデータ上のツノゼミ。
3Dプリントする前には、パーツ毎に分割されます。

パーツ毎に3Dプリントし、組み上げていきます。

現在発売中の「CGWORLD 2018年4月号 vol.236」では、6ページにもわたって、吉田さんがヨツコブツノゼミを開発されたエピソードが掲載されています。興味のある方は是非お読みになってください。

またツノゼミに興味を持った方は、ツノゼミの専門家、丸山宗利先生による「ツノゼミ ありえない虫 」を是非お読みになってください。バラエティに富んだ造形を眺めるだけで楽しいですよ〜。

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ウサギノネドコ図鑑17 ジンカイト

zincite1

赤々と燃えるようなオレンジ色と、まばゆい光沢が美しい石、ジンカイト。
天然に産出される石ですが、こちらのジンカイトは亜鉛精錬所の煙突内で見つかった、半人工石です。

zincite3

ジンカイト(Zincite)は亜鉛(Zn)を主成分としています。
その昔、ポーランドの亜鉛精錬所の炉壁が事故で破損し、亀裂から入った酸素が亜鉛の煙と結合、さらに急激な温度と圧力の変化が加わり、煙突の中で結晶が大きく育った、と言われています。
現代ではこのような形で生成されることはありませんので、半人工といえど希少な石です。

zincite2

実物を手に取るとよくわかりますが、ジンカイトはダイヤモンド光沢とも言われる強く美しい輝きを持っています。
その美しさと希少性から宝石としても高額で取引されています。

現在ウサギノネドコ京都店で開催中の「自然の石・人工の石」では
ジンカイトをはじめ、さまざまな人工の石を販売しております。
意図せず偶然に生まれた、自然と人工のはざまにある造形美を感じていただければ幸いです。
ぜひ様々な商品を手に取ってお気に入りのものを探してみて下さい。

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「自然の石・人工の石」開催概要
http://usaginonedoko.net/info/?id=2142
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■期間  2018年1月6日(金)〜3月28日(水)
■定休日 木曜日
■時間  11:00〜18:30
■場所  ウサギノネドコ京都店 ミセ
(京都市中京区西ノ京南原町37)
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